学芸員の仕事が横浜の歴史を支えていく

 横浜の象徴であるランドマークタワーの隣に、もう一つの横浜を代表する大きな船があります。その名も帆船日本丸。今回は帆船日本丸記念財団がその日本丸とともに管理している、横浜みなと博物館に取材しました。

 私たちは博物館のバックヤードに入らせてもらい、博物館で働く学芸員さんの普段の仕事について取材しました。

 学芸員さんの仕事は朝礼からはじまります。このときにその日に来る団体や行うイベントなどを確認したり、接客練習をしたりします。朝礼が終わると、次は開館の準備です。約十分間というとても短い時間なのですが、学芸員さんはあっちへいったり、こっちへいったり、目にも止まらぬ速さで資料の点検をします。普段の資料の状態をよくおぼえることで、異常に気づくことができるそうです。

 最後にたくさんの資料が保管されている書庫や収蔵庫の見学をしました。書庫は横浜に関する本がたくさんあり、その数なんと二万五千冊!こんなにたくさん本があっても読めないでしょ、と思うかもしれませんが、読めるんです!
何十年も働いている人は、ほとんどの本を読んで覚えているそうです。

 館内を案内してくださった奥津さんは、「お客さんには、ただ楽しんでもらうだけでなく、横浜の歴史・港について少しでも理解が深まってもらえるよう、努力しています」とおっしゃっていました。奥津さんのような人たちに支えられて、今の横浜があるのだと、強く共感した取材でした。

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